ウチの子供たちがジュニアの頃お世話になっていたコーチがいました。
当時彼はまだ20代で元々はJリーガーとして活躍していましたが、残念ながら戦力外通告され他からのオファーもなくジュニアの指導者としての第一歩を踏み出そうとしていました。
チームとしては、まだ若くしかも元Jリーガーであった彼に期待していたと思いますが、就任してまだ1年もたたないある日彼にJFLのあるチームからオファーが来ました。
まだ若い彼は現役へのこだわりを捨て切れず、Jリーガーとしてではなくとも現役のサッカー選手として復帰したいという気持ちが強くコーチを辞めたいと言ってきました。
チームとしては彼を慰留しましたが、結局彼の意思は変わらずコーチを辞めて現役サッカー選手として復帰したのでした。
抜群のテクニックを持つ若いコーチは子供たちからの人気も高く、父兄たちからもとても残念がられていましたが、現役にこだわるその気持ちは年齢を考えれば当然のことと気持ちよく送り出す事となりました。
しばらくして彼は公式戦にデビューし得点を決めるなどその活躍が耳に入るようになりました。
一度試合を観戦しに行きましたが、ピッチ上の彼はやはり現役にこだわるに充分な活躍をしていました。
彼の活躍はチームをけん引し、最終的に彼はJリーガーとして返り咲く事となったのです。
聞くところによると今はもう現役を引退し、某J下部で指導者をしているとの事。
私たちとの接点は1年にも満たない短い期間でしたが、今でもサッカーの第一線で指導者として活躍していると聞き嬉しく思いました。