少し前にアイスランドの育成について紹介しているテレビ番組を観ました。
今日はベルギー戦の前に、ベルギーの育成やこの20年の間にどのようにしてW杯で優勝を狙えるチームにしてきたか紹介していたのをご覧になった方も多いでしょう。
育成そのものは国によってその歴史や文化、環境やサッカーそのものの普及度等によって異なるでしょうし、特定の国の取り組みがベストというものはないと思います。
反面、国による諸事情の違いとは関係ない普遍的なテーマもあるわけで、その中で日本が世界の上位国と較べて足らない部分、劣っている部分を穴埋めしていかないと、ベルギーのように優勝を狙えるような国になることは難しいでしょう。(ベルギーはフランスW杯の頃日本より下のランキングでしたが、今では手が届かない順位まで駆け上がってしまいました)
日本にJリーグが発足し、その下部組織で将来のプロ選手を育成していくというスキームが出来て結構な年月が経過しました。
その結果、2002年の日韓W杯の時の代表チームでは5人だったユースクラブ出身者が、今回のロシアW杯では10人に倍増しました。
ところが先日のコロンビア戦のスタメンのうち7人は高校サッカー出身者です。
今J1リーグのスタメンの半数以上がJ下部出身者でプロ選手の一番の供給源はJ下部クラブであるという記事を読んだことがありますが、それでも世界で結果を出したスタメンの7人は部活出身者なのです。
だからといってJ下部と大学高校の部活のどっちが上とか下とか言っている訳ではありません。
ヨーロッパと比べれば歴史の浅い日本のプロサッカーですから、まだまだ過渡期なのだと思います。
ちなみに今年Jリーグに多くの選手を送り込んだのは上位7クラブまでが大学です。
この中にはユースまではJ下部クラブにいた選手が少なくありません。
個人的には上のカテゴリに昇格させないと判断した子が、高校や大学等、本来プロを目指すうえでは本流でないルートを経てプロになるレベルまで成長するという理由がよく理解できません。(そのまま下部組織で育てれば、プロの高度なメソッドでもっと早くプロレベルに育てられるんじゃないのかといつも思ってしまいます。)
なぜJ下部で認めらなかった選手が高校や大学でプロのレベルに成長できたりゼロックスカップの前座で高校選抜が勝ったり、トゥーロンで活躍するのがたった3人しか選ばれていない大学の選手なのでしょうか?
海外の一流選手はこのような事はほぼなく下部組織から昇格するそうです。
世界の上位国と日本との差はこのあたりに起因しているのかもしれません。
日本がW杯で優勝を狙えるレベルになるにはまだまだ時間がかかりそうです。